今が買いの先代モデル特集

フルモデルチェンジ(FMC)したばかりのクルマは魅力的。しかし、新車で購入するには経済的にちょっと厳しい…なんて感じになってしまうのはよくあることだ。でも、そこで目を向けたいのが先代モデル。フルモデルチェンジをし、現行落ちとなったモデルは、中古車相場もグッとリーズナブルになってくる。そこで今回目を付けたのが2007年にフルモデルチェンジしたばかりのまだホカホカの先代モデル。人気は色褪せていないが、価格は手頃になってきている。ハッキリ言って狙い目です!
ミニ
















●ミニ クーパー 主要諸元
全長×全幅×全高:3650×1690×1445o
車両重量:1140s
ホイールベース:2465o
エンジン種類:直列4気筒SOHC16バルブ
総排気量:1598t
最高出力:116ps(85kW)/6000rpm
最大トルク:15.2kg・m(149N・m)/4500rpm
乗車定員:4名

まだまだ先代が本命のアイドルカー!

 1959年にデビューした世界のアイドル車、「ミニ」。永きに渡って愛されてきた初代モデルから2001年にバトンタッチをされた2代目ミニ。純粋な由緒正しい英国車だったミニも、諸事情によりこの2代目からドイツの高級車メーカーBM W社の開発によってデビューすることになった。カタチ上は英国車だが、事実上はBM Wミニと呼ばれるドイツ車となった。初代から2代目のモデルチェンジの間隔が40年以上だったのに対し、2代目から今年2月にモデルチェンジをした現行モデルとの間隔は約6年。やや足早感を感じてはしまうが、現代のクルマとして考えればいたって普通のスパンでのモデルチェンジといえる。しかし、2代目のインパクトが強かっただけに一般ユーザー的にはポピュラーなのはこの2代目ミニだろう。さらに現行ミニはエクステリアデザインはかなりキープコンセプトで、パッと見の印象ではどっちがどっちか判断できなかったりする。ゆえにこの2代目ミニに古さを感じることはまだまだないだろう。 一時かなりの高値を維持していた中古車相場も徐々にこなれ、新車との差別化がハッキリしてくる値ごろになってきたのも嬉しいところ。グレードは基本的に3つ。スタンダードグレードでリーズナブルな「ワン」、スポーティグレードの「クーパー」、そしてスーパーチャージャ搭載のトップグレードの「クーパーS」。それぞれ個性も相場も大きく異なる。





▲エクステリアデザインも魅力だが、インテリアのデザインも大きな魅力なのがミニ。レトロな雰囲気に現代的で個性的なデザインがミックス。初代ミニの特徴だったセンターメーターも健在。 ▲エンジンは1.6L直列4気筒SOHCをベースにグレードによりチューニングが施されている。クーパーSはスーパーチャージャーを搭載し163馬力もの高出力を発揮する。 ▲ラゲッジスペースは並みいるコンパクトカーに比べると広いとは言えないが、神経質になるほどでもない。

新型ミニ

▲リアシートは初代ミニよりはゆとりあるスペースが確保されているが…快適ではない。

▲(現行モデル)歴史的なモデルチェンジから6年という短いスパンで誕生した現行ミニ。エクステリアを見る限り大きな変更はない印象だが、すべてにおいて共通したエクステリアパーツはない。よく見ると精悍でスタイリッシュさが増している。

インプレッサ















●スバル インプレッサ WRX STiスペックC 主要諸元
全長×全幅×全高:4415×1740×1425o
室内長×室内幅×室内高:1890×1380×1180o
車両重量:1340s
ホイールベース:2540o
エンジン種類:水平対向4気筒DOHC16バルブターボ
総排気量:1994t
最高出力:280ps(206kW)/6400rpm
最大トルク:42.0kg・m(412N・m)/4400rpm
乗車定員:5名

カッ飛びスポーツサルーンの超定番!

 インプレッサと言えばやはりその圧倒的なインパクトを与える動力性能がイチバンの魅力。W RCで培ったノウハウをもとに、魅惑の走りに魅せられた多くのユーザーから支持を受けている。そんな大いに人気を博した2代目インプレッサも、今年6月のフルモデルチェンジによって現行落ち。しかし、中古車市場はまだまだ先代が現役バリバリ。というか、その人気は衰えるどころか、微妙に人気が上がっているのではないかと思うほど。というのも、これまでのインプレッサファンがまだ現行モデルに馴染めていないからかもしれない(2代目がデビューした時も同じようなことが…)。セダンボディの刺激的なスポーツカーという印象を打破し、コンパクトな5ドアハッチバックになって戸惑っているのか!?それはともかく、この先代人気はまだしばらく続きそう。相場はちょっと高めだけど、十分にそれだけ分の魅力は備わっているので安心して欲しい。


▲全体的なシルエットこそ変わらないが、前期、中期、後期でフロントマスクは別のクルマのように個性が違う。賛否両論はある中、写真の中期が最もオーソドックス。 ▲決して洗練されたデザインとは言い難いが、ピュアで硬派なスポーツカーをイメージさせる移転リアデザイン。 ▲インプレッサの最大の魅力がこの水平対向エンジン。このエンジンから発せられる爆発的な加速力は圧巻だ。
新型インプレッサ
▲ホットモデルのSTiにはホールド性バツグンのバケットシートをはじめ、スポーツマインドを刺激してくれる装備もたくさん! ▲(現行モデル) デビュー以来、セダン&ワゴンボディで親しまれてきたインプレッサだが、現行モデルでイッキにイメージ刷新の5ドアハッチバックボディに変更された。この秋に待望のSTiモデルも追加ラインナップされた。
ヴォクシー















●トヨタ ヴォクシー X 主要諸元
全長×全幅×全高:4560×1695×1850o
室内長×室内幅×室内高:2680×1470×1340o
車両重量:1480s
ホイールベース:2825o
エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC
総排気量:1998t
最高出力:152ps(112kW)/6000rpm
最大トルク:20.4kg・m(200N・m)/4000rpm
乗車定員:8名

鋭いルックスの人気5ナンバーミニバン

 トヨタの人気3列シートミニバン「ヴォクシー」。取り回しの良いコンパクトな5ナンバーサイズに広いキャビンスペースもさることながら、落ち着きすぎない洗練されたエクステリアデザインが大きな魅力のひとつだ。幅広いファミリー層に人気の同メーカーの「ノア」は兄弟車にあたるが、鋭く迫力のある引き締まったデザインはノアとは異なったテイストで若年ファミリー層をターゲットにしているミニバンといえるだろう。今年6月にフルモデルチェンジを行ったが、まだそれほど人気は色褪せてはいない。ファミリーユースとしても使い勝手の良さもピカイチで、リアは両側スライドドアを採用し、フロントシートのサイドウォークスルーに、セカンドシートへのウォークスルーも可能。また、そのシャープなボディラインをさらに美しくする濃いめのボディカラーが多く、中でも「Z煌」ではソリッドブラックでちょっとワルっぽい雰囲気も演出している。

▲ファミリーライクな「ノア」の兄弟車とは思えないほどに洗練されたエクステリアデザイン。若年ファミリー層をターゲットにしている。 コラムATでサイドウォークスルー可能のフロントシート。使い勝手の良いセンターコンソールに視認性の高いセンターメーター。 ▲エンジンは155馬力の2L直列4気筒の直噴D-4ガソリンエンジン。実用域でのパワーも十分だ。
新型ヴォクシー
▲サードシートは左右に跳ね上げして収納が可能。もちろん収納時のラゲッジスペースはすこぶる広い。 ▲(現行モデル) よりスタイリッシュでクールなエクステリアデザインとなった現行ヴォクシー。5ナンバーボディも健在で、取りまわしの良さと広いキャビンスペースを兼ね備えている。パドルシフトを採用したスポーティテイストなグレードも。
エクストレイル













●日産 エクストレイル Xtt 主要諸元
全長×全幅×全高:4445×1765×1675o
室内長×室内幅×室内高:2045×1445×1265o
車両重量:1400s
ホイールベース:2625o
エンジン種類:直列4気筒DOHC
総排気量:1998t
最高出力:150ps(110kW)/6000rpm
最大トルク:20.4kg・m(200N・m)/4000rpm
乗車定員:5名

思いきってラフに使えるオールラウンダー

 日産のオールラウンドSUV「エクストレイル」。多くのSUVが人気低迷する中、若年層を中心に人気を得て元気の良さを魅せているのがこのクルマ。アウトドアスポーツを楽しむ20〜30代のユーザーをメインターゲットとしながら、ファッション性重視のシティ派ユーザーも満足させるSUVだ。その人気の秘密は、躍動感たっぷりのスクエアなクロカンテイストのエクステリアデザインに、アウトドアレジャーでもラフに思いきって使える撥水加工のインテリアなど、お手頃でユーザーに気を使わせないところなどが大きな魅力。また、様々な個性の異なるグレードをラインナップしており、スタンダードなグレードの他、SU Vであるにも関わらず280馬力を発揮する「GT」
や、ローライダー系のドレスアップを施したグレードの「ライダー」や「アクシス」など個性も豊か。現行落ちしたことで相場も徐々にこなれてきているのも嬉しい限りだ。



▲丸みを帯びたボディラインのSUVが主流の中、あえて角っぽい無骨なクロカンライクなエクステリアがこのクルマのアクティブな性質を表している。 ▲エクステリアデザイン同様、インパネまわりも直線主体のスクエアなデザイン。格好良すぎないのが逆にクール。 ▲エンジンは2.0L直列4気筒DOHC(150馬力)をベースに、「GT」にはインタークーラーターボを搭載し280馬力を発揮する。
新型エクストレイル
▲ラゲッジスペースの広さもクラス最大級。しかも撥水加工が施されているのでラフに思いきって使えそうだ。 ▲(現行モデル) 全体的なエクステリアの印象はキープコンセプトだが、細かなディテール、クオリティは大きく向上している現行モデル。エンジンは従来の2.0Lに加え、2.5Lモデルもラインナップ。先進技術も積極的に導入している。
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イスト















●トヨタ イスト 1.3 F 主要諸元
全長×全幅×全高:3855×1695×1530o
室内長×室内幅×室内高:1805×1395×1260o
車両重量:1010s
ホイールベース:2370o
エンジン種類:直列4気筒DOHC
総排気量:1298t
最高出力:87ps(64kW)/6000rpm
最大トルク:12.3kg・m(121N・m)/4400rpm
乗車定員:5名

最上級のコンパクトカーを目指して…

 「for your 1st」のキャッチフレーズのもと、最上のコンパクトカーを目指して開発された2BOXコンパクト「イスト」。「価格も安いが安っぽい」が当たり前だったコンパクトカーの概念を覆すほどのクオリティを誇って広い層から人気なのである。先にデビューをしていた同メーカーのヴィッツがコンパクトカーの全体的な質を向上し、このイストがコンパクトカーは安いクルマで居続ける必要がないということを教えてくれた。コンパクトカーでもちょっと贅沢していたっていい。路面をしっかり捉えるような安定感があってスポーティなルックスは男性だけでなく、女性にも高い支持を得ている。この夏にフルモデルチェンジをした新型イストは同じクルマとは思えないほどにイメージチェンジをしてしまっているために、同じ名前をしていても独立した違う車種だと思っていいだろう。それゆえに、この先代イストもあえて先代と考えないのもいいかもしれない。


▲コンパクトカーでありながら、ちょっとプレミアムな雰囲気と、大きく張り出したホイールアーチがスポーティでボーイズレーサーを彷彿とさせる。 ▲コンパクトカーとは思えないほどの質感の高さを誇るインテリア。デザインも良く、センターコンソールのスイッチなどもわかりやすくて親切。 ▲エンジンは1.3Lと1.5Lの2タイプの直列4気筒DOHCをラインナップ。1.3L車でも実用域のトルクは十分で走りも軽やか。
新型イスト
▲ラゲッジスペースもこのクラスにしては十分と
いえる。もちろんリアシートは収納可能である。
▲(現行モデル) ひと回り大きくなったワイドなボディは3ナンバーサイズに突入。重量感があって、個性的なデザインのエクステリアに付いたネーミングは“ヘビュービューティ”。雰囲気はガラっと様変わりしてのモデルチェンジとなった。
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